遺伝子は、DNA(1)の機能単位を意味します。DNAは巨大な情報の集合体であり、細胞(2)が必要とするタンパク(3)情報すべてを蓄積しています。各遺伝子は、通常あるタンパクの特定の情報を有しています。 DNAは、長い一対の2本の鎖が二重らせんの形をしているものです。それぞれの鎖は塩基(4)と呼ばれる何百万個もの化合物で構成されています。DNAには4種の塩基(アデニン・チミン・シトシン・グアニン)しかありませんが、その配列により、あたかもアルファベットを組み合わせて単語や文章を作るように、有用な遺伝情報を決定します。 DNAは、体のすべての細胞の中にある核(11)の中に存在します。全ての細胞(赤血球は核を持たないため例外)は同じDNAを持っており、各々二本鎖DNAを46個持っています。各二本鎖DNAは5千万から2億5千万個の塩基で構成され、染色体の中に収まっています。 DNAは多くの遺伝子をもっています。(翻訳(12)されない膨大な領域から、機能がわかっていない翻訳領域まで含む。――遺伝子は、ある特定のタンパク――典型的な例として、ある特定の作用をする酵素(13)のようなタンパクがある――を作るのに必要なDNAの中の、ある一部分のことです。DNAには5万から10万もの遺伝子が存在し、それぞれが何千、場合によっては何十万もの塩基で構成されています。 人間の細胞は、二組の染色体(14)を持っています。一方は母親から、もう一方は父親から受け継いだものです。(成熟した精子と卵子の細胞はそれぞれ一組の染色体を持っています。)そして、それぞれが23の単染色体を持っています。――22の常染色体(15)と、XまたはYの性染色体(16)です。(女性は両親からそれぞれXを受け継ぎ、男性は母親からX、父親からYを受け継ぎます。) 図2:細胞は、蛋白を作るために遺伝子情報を塩基単位でDNAからRNA(5)へ転写(6)します。その後、伝令RNAが核から細胞質(7)に出て、リポゾームという細胞小器官へ移動します。リポゾームの中では、伝令RNAの情報に基づいてアミノ酸(8)の集合体、すなわちタンパクが合成されます。 図3:全ての人間の細胞は23対の染色体を持ち、それらは大きさやバンドの固有の並び方によって区別されます。この図の組み合わせは男性のものでY染色体が含まれています。女性の細胞にはX染色体が2つあります。 図4:各臓器では細胞の中でそれぞれ異なる遺伝子が活性化され、その細胞を特徴づける特定の蛋白を作り出します。