リハビリテーション科

リハビリテーション科について

平成19年4月にがん対策基本法が施行され、各都道府県にがん診療拠点病院の設置が求められ、がん治療の均てん化に伴い、がんのリハビリテーションも医療機関では広く認識されるようになってまいりましたが、骨折や脳卒中後のリハビリに比べ、がんのリハビリテーションの一般での認知度はまだ十分とは言えません。

がんのリハビリテーションでは、がんの治療や進行により生じた障害に対して、日常生活に支障が出ないようにリハビリを行うことが一つの目的です。また大きな手術の前後で心肺機能や体力を高めることで、安全に手術が乗り越えられるようリハビリを行うことでサポートすることも重要な役割です。主に行っているがんのリハビリテーションを簡単に紹介します。

  • 肺がんの手術前後の呼吸器リハビリテーション:手術日が外来で決定した段階でリハビリ診察を行い、手術前から在宅でできる呼吸訓練の指導を行います。また特殊な呼吸法など入院時にリハビリスタッフから説明・指導があります。手術後も安心して早期離床ができるようサポートいたします。
  • 乳がん腋窩リンパ節郭清後の肩関節機能訓練:乳がんの手術で特にリンパ節郭清後には肩関節が挙げ難くなる方が約2割から3割に認められ、当院では積極的にリハビリを行っています。
  • 頭頸部がんのリハビリテーション:頭頸部がんの術後には嚥下障害や音声障害など特有の機能障害を生じる場合があります。専門のスタッフが入院中や必要に応じて退院後の外来でも継続してリハビリを行っています。
  • 消化器がんの手術前後のリハビリテーション:身体への負担が大きくなることが予想される場合など、心肺機能を高めるためたり、術後の離床サポートなどでリハビリを行う場合があります。消化器がんの中でも食道がんでは嚥下障害を生じる場合があり、専門スタッフがリハビリを行っています。
  • 骨軟部腫瘍や骨転移、脳転移に対するリハビリテーション:骨軟部腫瘍の術後や、骨転移、脳転移に対して行う放射線治療中にリハビリを行います。
  • 化学療法入院中のリハビリテーション:化学療法により食欲低下や活動性低下により、体力や生活レベルが落ちないよう入院中にリハビリを行います。
  • がんの進行で症状悪化により入院されている場合に、在宅を目指したリハビリを行います。
  • 2020年4月から泌尿器科、婦人科領域のがんの治療で入院された患者さんに対してリハビリテーションの介入が可能になりました。

スタッフ紹介

第一病棟部長杉原 進介(すぎはら しんすけ)

専門領域

骨軟部腫瘍
がんのリハビリテーション

認定資格
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • 日本整形外科学会 整形外科専門医
  • 日本リハビリテーション医学会 専門医
  • 日本リハビリテーション医学会 認定臨床医

医師畑 利彰(はた としあき)

専門領域

整形外科
がんのリハビリテーション

認定資格