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新型コロナウイルスワクチン接種について

新型コロナウイルス感染症は2023年に5類感染症に移行し、流行が落ち着いたと考える方がいるかもしれません。しかし人口動態統計によると2024年度は過去最大の新型コロナウイルス死亡者数が報告され、原因疾患でも新型コロナウイルス感染症が死因の第8位に浮上しています。
国内では65歳以上の方を対象にワクチン定期接種が開始されましたが、1年に1回の接種で実施時期も10月から3月と決まっているため、がん治療を受けられる方には十分な接種機会とはいえません。がん治療を受けられる方は、感染予防、重症化予防のためにも治療タイミングに合わせ新型コロナウイルスワクチン接種を受けていただくことをお勧めします。
当院は定期接種だけでなく、希望者に対する任意接種(自己負担接種)も行っています。当院採用のワクチンはファイザー社の「コミナティ®筋注」です。

がん患者さんに新型コロナワクチン接種は必要?
がん患者さんが新型コロナウイルス感染症にかかった場合、がんの種類によっては重症化しやすいことが知られています。新型コロナウイルスワクチンを接種することで、重症化のリスクを下げる効果が期待できます。
またワクチン接種により、感染後の後遺症(罹患後症状)を減らす効果も示されています。
変異株の流行によりワクチン接種による感染予防効果は低下していますが、重症化予防効果は保たれています。安心してがん治療を受けるためにも定期的なコロナウイルスワクチン接種をご検討ください。

帯状疱疹ワクチン接種について

当院ワクチン外来では18歳以上のがん患者さんを対象に、帯状疱疹ワクチンの任意接種を行なっています。
取り扱っているワクチンは「シングリックス®筋注」です。生ワクチンではなく、帯状疱疹ウイルス表面の糖タンパク質E(gE)を抗原としたリコンビナントワクチンです。1-2ヶ月の間隔で2回接種します。
帯状疱疹に対する予防効果は50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%と高く、効果が長期間(接種後9.6年で81.6%)持続することが報告されており、世界規模の臨床試験で有効性と安全性が確認されています。
がん治療開始前に2回接種することが望ましいですが、治療を急ぐ場合1回目の接種をがん治療前に行えば予防効果が期待できます。
2025年度より65歳、70歳、75歳・・・と5歳毎の年齢の方に帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始されました。当院ワクチン外来でも定期接種が可能ですが、愛媛県在住の方に限られます。定期接種希望の方は必ずお住まいの自治体から郵送された資料や問診票を持参してください。定期接種は65歳から5歳おきが対象となるため、がん治療を予定されている方は(たまたま年齢があった方を除き)任意接種をお勧めします。

生ワクチンとリコンビナントワクチンどちらを接種すればいい?
国内で取り扱われている帯状疱疹ワクチンには、小児の定期接種で用いられる生ワクチンと、当院で取り扱っているリコンビナントワクチンの2種類があります。がん治療を行う患者さんが生ワクチンを接種した場合、がん治療に伴い免疫力が低下しワクチン中の弱毒ウイルスに感染する危険性があるため、生ワクチン接種は避けることが望ましいとされています。シングリックス®(リコンビナントワクチン)はウイルス表面の糖タンパク質からつくられており感染の危険性が無く、がん治療を行う患者さんにお勧めできます。

肺炎球菌ワクチン接種について

肺炎球菌は市中肺炎の原因菌の一つであり、がん患者さんは通常よりも肺炎球菌感染症にかかりやすいというデータがあります。アメリカCDCでもがん患者さんの肺炎球菌ワクチン接種を勧めており、1回の接種で数年間免疫力を保つことができます。 当院ワクチン外来では、20価結合型ワクチンの「プレベナー®20」の接種が行えます。

いくつかある肺炎球菌ワクチンのどれを接種したらいい?
65歳時に行う定期接種や、脾臓摘出術後の患者さんには現在23価の莢膜型ワクチンが接種されています。幅広いタイプの肺炎球菌を予防しますが、効果を維持するためには数年ごとの追加接種が必要です。20価結合型ワクチン「プレベナー®20」はこれまでの結合型ワクチン(13価or15価)から発展したワクチンで、23価莢膜型ワクチンと同等の効果があることに加え、1回の接種で長期間免疫力が得られるため追加接種が不要とされており、当院ワクチン外来でお勧めしています。