大腸がん

大腸がんについて

罹患数が第1位、死亡数が第2位で、年々増えているがんです(2017年がん統計予測:https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html)。
家族歴、肥満、飲酒、赤肉・加工肉の摂取、喫煙、運動不足が大腸がんのリスク要因とされています(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/part_distinction.html)。

大腸がんの診断

大腸内視鏡検査で腫瘍の一部を採取(生検)して、顕微鏡検査で診断します。必要に応じて、PET-CT検査、CT検査、MRI検査、腹部超音波検査、注腸造影検査(造影剤を肛門から注入して大腸を調べる検査)などを行い、病期を調べます。

大腸がんの病期(ステージ)

大腸内視鏡検査で腫瘍の一部を採取(生検)して、顕微鏡検査で診断します。必要に応じて、PET-CT検査、CT検査、MRI検査、腹部超音波検査、注腸造影検査(造影剤を肛門から注入して大腸を調べる検査)などを行い、病期を調べます。

ステージ0

がんが粘膜内にとどまっている。

ステージⅠ

がんが大腸の壁の筋肉層(固有筋層)までにとどまっている。リンパ節転移はない。

ステージⅡ

がんが大腸の壁の筋肉層の外に浸潤している。リンパ節転移はない。

ステージⅢ

がんの深さに関係なく、リンパ節転移がある。

ステージⅣ

他の臓器への転移や腹膜播種がある。

大腸がんの治療

内視鏡治療

内視鏡治療の対象となるのはステージ0とⅠの一部です。大腸がんを周囲の粘膜や粘膜下層と一緒に切除します。内視鏡治療を行うことが難しかったり、内視鏡治療後にがんが内視鏡治療だけでは治らない状態であることがわかった場合には、手術やその他の治療をおこないます。

手術

手術の対象となるのは、ステージⅠ〜Ⅲと、ステージⅣの一部です。手術では、大腸がんの本体(原発巣)と転移しやすいリンパ節を一括して切除します。従来は開腹手術で行われてきましたが、最近では傷の小さい腹腔鏡手術が行われることが多くなっています。四国がんセンターでは、約7割の患者さんに対して、腹腔鏡手術を行っています。当院には内視鏡手術技術認定医が常勤しており、安全で根治性を損なわない手術を心がけています。
大腸のうち、直腸は肛門に近く、自律神経に囲まれて骨盤内に存在しており、膀胱、前立腺、子宮など他臓器に接しています。直腸がんの手術では、永久的人工肛門や他臓器合併切除が必要となったり、術後に排便機能や排尿機能、男性性機能に影響が出ることがあります。四国がんセンターでは、がんをきれいに取りきることが最も重要と考えて手術を行っています。その上で可能であれば、肛門を温存する手術や、排尿障害や男性性機能を損なわない自律神経温存手術を積極的に行っています。肛門に近いがんは、肛門内括約筋を一部切除することで永久的人工肛門を回避する手術(ISRという手術で、究極の肛門温存手術とされています)を行うことが可能です。また、直腸がんに対しては、2018年4月からロボット支援下腹腔鏡手術が保険治療として認可され、より繊細な手術が期待されています。

化学療法(抗がん剤治療)

抗がん剤によってがん細胞を減少させ増殖を抑える治療法です。手術で切除できない、または、転移した大腸がんに対する抗がん剤治療はめざましい進歩を遂げています。がん組織の遺伝子検査を行って、大腸がんの状態や患者さんの体調にあった抗がん剤を選択することで、がんを完全に治すことは困難ですが、がんを小さくする効果やがんの進行を抑えて長生きする効果にますます期待できるようになりました。また、肝臓の転移が大きくて切除できない場合でも、抗がん剤治療で肝臓の転移が小さくなったら手術をする、ということがあり得ます。他にも、内視鏡治療後の取り残しに対して抗がん剤治療や放射線治療をしたり、手術後の再発予防のために抗がん剤治療を したりすることもあります。さらに、手術後に再発してしまった場合でも、抗がん剤治療をしてから再び手術をすることもあります。四国がんセンターにはそれぞれの領域に治療の専門家がいますので、あらゆる手段を尽くして大腸がんを治すことや患者さんが長生きすることを目指して診療にあたっています。

四国がんセンターは、日本臨床腫瘍グループ(JCOG)大腸がんグループ(http://www.jcog.jp/basic/partner/group/mem_ccsg.htm)に所属する、愛媛県唯一の施設です。また、大腸癌研究会、腹腔鏡下大腸切除研究会にも所属しています。新たな治療開発を目的とする臨床研究や、新薬の開発を目的とした治験を、日本や海外の医療機関や製薬会社と協力して行っています。