グループの紹介
食道から胃まで、術後の生活も考えた高精度・低侵襲ながん外科治療を提供します。
食道や胃は『胸やけ』『胃もたれ』『食細り』などの食事前後の症状に大きく関わっています。そのため、手術ではがんを取りきるだけでなく、手術後の食生活まで考えた治療が大切です。当院では、伝統的に上部消化管グループのメンバーで食道・胃の手術を担当しています。一般に、食道がんと胃がんは、手術難易度や周術期管理が異なるため別の外科医が手術を行うことが多いですが、隣同士の臓器である食道と胃の手術は、補完しあう点が多く、双方の手術を熟知した外科医が連続的に担当することに大きなメリットがあります。また、近年増加傾向にある「食道胃接合部がん」の治療にもより適切に対応できます。
特徴
特徴1:県下有数の食道がん手術経験、愛媛県唯一の食道外科認定施設
食道がんは、大血管や重要な神経に隣接した臓器を切除し、それには頸部・胸部・腹部と広範な領域にメスを入れる最高難度の手術療法です。深い知識と、豊富な経験、高い技術が要求される領域です。
当科では、愛媛県で有数の食道がん手術治療実績があります(2019年えひめ医療情報ネット、読売新聞2014年3月2日朝刊より)。また、当科での治療を求めて松山市内だけでなく県外からも来院されます。
さらに、厳しい審査に合格した、愛媛県で唯一の認定施設であり(日本食道学会2021年1月調べ)、放射線治療後の難しい食道手術も安全に行っています。
特徴2:圧倒的な胃がん手術経験と、機能温存による生活の質の改善
当院は、がん専門病院であることで、愛媛県で最多の胃がん手術を手掛けてきました。それらの圧倒的な経験は、技術・知識として脈々と受け継がれ、高いレベルでの胃がん手術を提供できると自負しています。 なお、当科での胃がん手術件数は愛媛県で有数の手術治療実績です(2019年えひめ医療情報ネット、病院の実力2015総合編、読売新聞社)。さらに、胃がん手術は、生活の基盤、日々の楽しみでもある「食べる」に大きく関わる手術です。病気を取り除くために胃の切除はやむを得ませんが、当科では切除法や切除後の再建において可能な限り胃の機能を温存・再現するという機能温存手術に力をいれております(日本経済新聞2021年9月26日朝刊より)。
特徴3:最先端の低侵襲手術(腹腔鏡手術からロボット手術まで)
かつては、大きくお腹をあけて外科医の手で病巣を切り取る、というのが外科らしい特徴でした。しかし、医療機器が飛躍的に発展した現在、腹腔鏡手術と最先端であるロボット支援下手術が手術を大きく変えました。この変化に、外科医もついていき、開腹手術と低侵襲手術の双方を上手くコントロールして、患者さんにベストな治療を提供することが重要です。
当科では、1:食道がんに対する胸腔鏡下手術、2:胃がんに対する腹腔鏡下手術、3:胃がんに対するロボット支援下手術を行うことが可能で、それぞれ専門の技術を持った外科医が手術を担当しています。
外来表
月曜日 |
【手術日】 |
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火曜日 |
羽藤 |
水曜日 |
【手術日】 |
木曜日 |
柿下 |
金曜日 |
【手術日】 |
※手術日であっても、救急の場合などは可能な限り診療に対応いたします。
※急ぎのご紹介は直接ご連絡頂ければ、対応を考えます。
※診療担当は変更する場合がありますので、事前にご確認ください。
スタッフ紹介
院長補佐
患者家族総合支援センター部長
羽藤 慎二(はとう しんじ)
- 専門領域
食道がん
胃がん
消化管間質腫瘍(胃、食道)
食道・胃に関する手術療法
- 認定資格
-
- 日本外科学会 外科指導医
- 日本外科学会 外科専門医
- 日本外科学会 認定医
- 日本消化器外科学会 消化器外科指導医
- 日本消化器外科学会 消化器外科専門医
- 日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会 技術認定医
- 日本内視鏡外科学会 ロボット支援手術プロクター
- da Vinci Certificate 取得(ロボット手術)
- 日本ロボット外科学会認定 Robo-Doc Pilot 国内B級
- 日本食道学会 食道科認定医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本クリニカルパス学会 パス認定士
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会受講
- TNT研修会修了
- 臨床研修指導医
- 岡山大学医学部 臨床准教授
消化器外科医長
柿下 大一(かきした ともかず)
- 専門領域
食道がん
胃がん
消化管間質腫瘍(胃、食道)
食道・胃に関する手術療法
- 認定資格
-
- 日本外科学会 外科指導医
- 日本外科学会 外科専門医
- 日本消化器外科学会 消化器外科専門医
- 日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
- 日本食道学会 食道科認定医
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会受講
- 臨床研修指導医
医師
池谷 七海(いけや ななみ)
- 専門領域
食道がん
胃がん
消化管間質腫瘍(胃、食道)
食道・胃に関する手術療法
- 認定資格
医師中田 俊輔(なかた しゅんすけ)
- 専門領域
消化管腫瘍
- 認定資格
-
- da Vinci Certificate 取得(ロボット手術助手)
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会受講
実施中の臨床試験
食道
- JCOG2013:臨床病期Ⅰ-ⅣA(T4を除く)胸部上中部食道扁平上皮癌に対する予防的鎖骨上リンパ節郭清省略に関するランダム化比較試験
- 後期高齢者のリンパ節郭清範囲についての現状調査と周術期リスクや予後との関連性の検討
- 後天性非腫瘍性消化管気道瘻の発生数や治療法に関する全国実態調査
- 食道癌における機械学習を用いた画像認識による術前化学療法および化学放射線療法の効果判定手法確立を目指した多施設共同後ろ向き観察研究
- 非根治切除となった食道癌症例に対する術後治療とその治療成績
胃
- JCOG1509:局所進行胃癌における術後補助化学療法に対する周術期化学療法の優越性を検証することを目的としたランダム化比較第Ⅲ相試験
- JCOG1711:漿膜下浸潤及び漿膜浸潤を伴う進行胃癌を対象とした大網切除に対する大網温存の非劣性を検証するランダム化比較第Ⅲ相試験
- 再発高リスク消化管間質腫瘍に対する完全切除後の治療に関する研究「STAR ReGISTry」の追跡調査
- COSMOS-GC-01:胃癌・胃GIST患者の血液循環腫瘍DNAのゲノム・エピゲノム統合解析
- JCOG1302A2:進行胃癌に対する術前病期診断による予後予測能についての附随研究
- R3-NHO(消化)-02:胃がん術後の予後因子の解析:Transmembrane protease serine 4(TMPRSS4)のバイオマーカーとしての有用性の検証
- 消化器腫瘍に対する手術療法や周術期の化学療法、放射線療法などの有効性、安全性を検討する後ろ向き研究
- 診断時切除不能StageⅣ胃癌に対するconversion therapyの治療成績に関する多機関共同観察研究
- JCOG2212A:高度リンパ節転移を伴う進行胃癌を対象としたJCOG試験の統合解析
- 胃上部進行癌に対する噴門側胃切除の妥当性に関する多機関共同観察研究
- 上部進行胃癌に対する脾温存手術の長期予後を評価する多施設後ろ向き研究
- JCOG2203:食道胃接合部腺癌に対するDOS or FLOTを用いた術前化学療法のランダム化第Ⅱ/Ⅲ相試験
- JCOG2204:大型3型・4型胃がんに対する術前化学療法としての5-FU+レボホリナート+オキサリプラチン+ドセタキセル(FLOT)療法とドセタキセル+オキサリプラチン+S-1(DOS)療法の有効性を探索するランダム化第Ⅱ相試験