通院治療室案内

通院化学療法

患者さんの生活の質を保ちながら化学療法を継続していくという社会的気運の高まりから、当院でも通院化学療法に積極的に取り組んでいます。通院治療室はリクライニングチェアー11台を含む31床で稼働しており、専任の看護師5名(がん化学療法看護認定看護師2名を含む)事務助手1名が配属されています。通院治療室での化学療法件数は年々増加し、現在年間約9,000件になりました。
通院化学療法を安全かつ安楽に実施していくことは非常に重要であり、常に心がけていかなければならない課題であると考えています。

がん化学療法看護認定看護師

患者さんとご家族の方に安心して安全な化学療法(抗がん剤治療)を受けながら、その人らしく生活していただくこと、そして、少しでも治療を受けることによる心身の苦痛を軽減できるようお手伝いさせていただいています。

がん化学療法について

がん化学療法はくすり(抗がん剤)を用いてがん細胞を攻撃する薬物療法です。がんに対する治療法のうち、外科的治療や放射線治療は「局所療法」に分類されますが、化学療法は、くすりが投与されたのち血液中に入り全身に分布してがん細胞を攻撃しますので、「全身療法」に位置づけられます。化学療法に期待されること、すなわち治療の目標は、がんの種類によって大きく相違しており、「根治」、「延命」、「がんの縮小」および「症状の改善」に分けられます。また、抗がん剤はがん細胞を攻撃するとともに、正常な細胞にも障害を及ぼすことが避けられません。これが副作用となって現れます。したがって、がん化学療法を行うにあたっては、期待される効果と予想される副作用を慎重に判断する必要があり、また、化学療法による外見の変化への支援など高度に専門的な知識と経験が要求されます。当院では現在、日本臨床腫瘍学会が認定した「がん薬物療法専門医」が6名、日本医療薬学会が認定した「がん専門薬剤師」が2名在職しており、効果的で安全な抗がん剤治療が行えるようチームで取り組んでいます。

がん化学療法看護認定看護師

  • 久保 知之
  • 橋田 愛