ごあいさつ
〜診断から緩和まで、がん専門病院の総合力〜

- 四国がんセンター 院長
藤山 幹子
国立病院機構四国がんセンターは、令和7年12月に創立80周年を迎えました。旧陸軍病院衛戍病院から昭和20年に厚労省に移管され設置された国立病院松山病院が当院の始まりで、昭和41年に四国地方がんセンターが併設され、昭和54年9月に国立病院四国がんセンターとなりました。平成16年からは独立行政法人国立病院機構四国がんセンターに名称が変更となり、平成18年に堀之内から現在の南梅本に移転しています。がんの診療を行うとともに、愛媛県のがん診療拠点病院(平成19年指定)として、県内の医療機関、愛媛県の関連機関、がん患者さんの会と協力し、愛媛県のがん対策を推進しています。
当院は、「患者の立場に立ち人格を尊重し、科学と信頼に基づいた最良のがん医療を提供する」を理念として掲げ、広く四国地方を診療圏とし、診断から治療・緩和医療まで、質の高い包括的ながん医療を提供しています。がんを専門とする臓器別の診療科および原発不明がん診療科が、がん検診で要精査となった方や、医療機関でがんが疑われた方の紹介を受け、診療を行っています。PET/CT、MRI、内視鏡、病理診断など高精度な検査体制のもと的確に診断を行い、手術療法、放射線療法、化学療法をはじめ、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供します。ロボット支援下手術、強度変調放射線治療(IMRT)などの高精度放射線治療はいずれも県内有数の治療実績を有し、外来化学療法室は四国最大規模を誇ります。また、臨床研究センターを併設し、がんの臨床試験・治験およびがんゲノム医療研究を積極的に推進しています。令和元年にはがんゲノム医療拠点病院の指定を受け、がんゲノム検査とエキスパートパネルを経て治験を含む多くの治療選択肢を提案し、遺伝性腫瘍については遺伝性がん診療科が専門的に対応しています。がん治療に不可欠な糖尿病や心疾患などの併存疾患には、併存疾患センターの各専門診療科が連携して対応し、緩和医療も診断早期から介入して治療を支えています。さらに、がん看護、がんリハビリテーション、栄養管理(治療中でも食べやすい病院食の提供)など、多職種が連携・協働し、包括的な支援体制のもとで患者さん一人ひとりに寄り添います。がん相談支援センターおよび患者家族総合支援センター(暖だん)では、就労支援、AYA世代支援、アピアランスケア、チャイルドケア、がんの情報の提供などを行い、院内のみならず地域に向けての情報発信にも取り組んでいます。
四国がんセンターは、診断から治療・緩和医療、さらには研究、そしてがんとともに生きる方々の生活や生き方の支援に至るまで、がん専門病院ならではの総合力で切れ目のない医療を実践しています。地域の皆様から信頼される存在となるよう、これからも努めてまいります。




